福澤由佳
【最新】札幌市の待機児童数(令和5年4月21日時点)

こんにちは。育休後・復職アドバイザーの福澤です。
先日、札幌市から、令和5年度4月時点の国が定義する待機児童数の発表↓↓がありました。

今年の4月21日時点の、国が定義する待機児童数は0人ですね。
ここ数年、4月21日時点の待機児童数は0が続いていますので、
4月1日入園を含め、
保育を希望しているご家庭のお子さんは、全員がどこかしらに預けられた
ということになりますかね。
・・・
本当でしょうか?
この0という数字。
”国が定義する”という言葉が実はミソ。
下の資料を見て頂くとわかりますが、
①保育を希望しているお子さんの数は34,174名。
②そのうち、希望の園に入れているお子さんの数は32,975名。
③①から②を引くと、その差は1,199名。

この1,199名というのは、希望の園に入れていないお子さんの数を指しています。
この1,199名が、いわゆる潜在待機と呼ばれている子どもたち(ご家庭)なんです。
でも国が定義している待機児童数は0じゃん!
って思いますよね?
実は0と言っているのは、これら1,199名が、認可保育園/幼稚園の一時預かり(一般的に、14時以降の保育サービス)/認可外保育園の『どこかしらに、とりあえず入れた』ということを意味しています。
なので、
「本当はこっちの園に通わせたかった」
「本当は幼稚園の預かり保育じゃなくて、認可保育園に通わせたかった」
「家からめっちゃ遠いけど、希望の園には入れないので仕方なくこっちに通わせている」
「認可保育園が良かったけど、入れないから認可外保育園に通わせている」
というお子さん(=潜在待機)が、1,199名いるということです。
多いでしょうか?少ないのでしょうか?
首都圏と比べると圧倒的に少ない数字だと思います。
でも、本当は通わせたい園があるのに、叶わない。
そういうお子さんが全体の約3.5%いらっしゃる、と考えると、私は多いと思います。
3万人以上のお子さんが希望の園に通ってはいるのだけれど、
でももし自分が、希望が叶わない1,199名に該当していたら…?
やっぱり辛いですよね。
全体でみるとたった3.5%かもしれないけれど、もしその3.5%に自分の家庭が当たってしまったらとても切ないと思います。
送迎が負担で仕事の両立が苦しくなるかもしれない。
早く帰るために、「まだ遊んでいく!」というお子さんの希望を制止する毎日に、ママ自身が疲れてしまうかもしれない。
家から遠いとことによってパートナーからの送迎協力が得られないかもしれない。
潜在待機児童数の裏には、そんな辛い事情が隠れているかもしれません。
とはいえ、傾向で見ると待機児童数は減ってきています。
少子化、コロナによる預け控えが要因です。
まぁ、昨年と比べて、減少人数はたった2名ですがね。
微減、、ですね…。
全員が希望の園に通える日は、
保育園に入れないかもしれない、と心配することが無くなる日はいつ来るのでしょうか。
今朝の北海道新聞に、保育士の配置基準は見直さない方針、というニュースが出ていました。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/845377
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”保育士不足が続く中で基準を見直せば、人材の奪い合いを招き、基準を満たせない施設が増える”
からだそうです。
”保育士の待遇を上げる財源も確保が難しい”とのこと。
保育園の数を増やせばいいのではなく、質をどう担保するか。
これも見過ごせない問題なんですがねぇ…。
預けたい時に安心・安全に預けられる。
そんな日が早く訪れることを願うばかりです。